File 007 梨園染 戸田屋商店…TOCOMスクエアから歩いて3分

 

堀留町の交差点の近く、三光稲荷神社すぐそばに「梨園染 戸田屋商店」があります。

戸田屋商店外観1

創業144年の老舗。

この店は関東大震災後、昭和2年に建てられそうです。

バブル全盛期の80年代後半には「お金を貸すからビルに建て替えませんか」と銀行が毎日のように押しかけてきていたそうですが、その誘いに乗らずこの風情ある建物を守ってきたのだそうです。

取材でお邪魔した応接間には、床の間の額はもちろん、襖やテーブルランナーも梨園染。

戸田屋床の間

襖も手ぬぐいテーブルランナー

「梨園染 戸田屋商店」は、 “浴衣・手ぬぐい等の製造卸問屋”

無理やり一言で説明しちゃうと、浴衣や手ぬぐいの柄のデザインを考えて、染工場で染め上がった商品を、デパートや商店に納品する…というお仕事。詳しくはまた後程説明しますが

“梨園染”という言葉は、戸田屋商店の浴衣や手ぬぐいが、歌舞伎や日本舞踊の楽屋で愛されているところから使われるようになり、商標登録もされているのだそうです。

インテリアに

分かりますか?これみんな手ぬぐいなんですよ!

こんな風に額に入れて飾るとお洒落なインテリアになるんですね。

3枚組み合わせて一つの額に収めたりなんてことも出来るそうです。

こんな風に飾りたいという方も増えているので今、額も販売しているんだそうですよ!

裏店のご隠居

この方は先代の社長で「裏店の隠居」小林永治さん82歳。

大のジャズファンで日本のジャズ界にも顔が知られた方なんです。

17歳から60歳で引退するまで53年間戸田商店の5代目を務めてこられました。

今でも若い方々の先生として活躍していらっしゃいます。

5歳のころからお店や工場に出入りして仕事を覚えてきたという大ベテランで、戦時中は木綿が統制切符での販売となったため、自由に作ることも売ることも出来ずに大きな危機を迎えたこと、

一方で、食糧難の時代であったけれど、売ることが出来なくて在庫として抱えていた手ぬぐいを千葉の農家に持っていくと喜ばれて、お米や野菜と換えてもらうことが出来たことなどの苦労話などもお話し頂きました。

ご隠居によると、戸田屋商店はオーケストラのコンダクター(指揮者)のようなもの。

梨園染を作るためには、沢山の職人さん手による卓越した技術と複雑な工程が必要なのだそうです。

版元として染めのデザインを考え、そのデザインに合う織り方を生地屋さんに発注し、絵師、彫師、紗張師、板場、紺屋、水元と様々な工程に指示を出す…、つまり職人さんの一人一人の優れた技術を纏めることで、美しい音楽のような染め物が生まれるのだということ。

手ぬぐいストック

こうして生まれてきた浴衣柄のデザインは70柄以上。

手ぬぐいに至っては5~600柄以上。加えて、お客様のオリジナル発注のデザインも請け負うのだそうです。

 

浴衣の反物を広げさせてもらうのは心苦しかったので、ここで手ぬぐいコレクションを一部ご披露しましょう!

伝統柄1

伝統柄はやはり素敵ですよね~!

左から「梅鉢」「豆絞」「青海波」「矢絣」「籠目」

夏の手ぬぐい切子と天目

季節の手ぬぐいシリーズと、右は器シリーズ。天目茶碗と江戸切子です。

新作手ぬぐい1国芳

左は新作の「スニーカー」と「塩の結晶」、右は人気の浮世絵から歌川国芳の作品二種

朝ごはん?

お勧めの「雨やどり」と「朝ごはん」

ジャズ1ジャズ2

ご隠居プロデュースのジャズシリーズ♪

手ぬぐいは、染めの工程の複雑さによって価格に差があります。

 

梨園染は注染(ちゅうせん)という伝統的な型染めの工法をとっているので、表だけでなく裏も綺麗に染まっているんですよ。

浴衣の裾がちらっと肌蹴たときに見える裾裏まで綺麗でないと粋じゃないからと、注染に拘っているのだそうです。

今は中国製などのプリントによる安い浴衣が出回っているので、伝統的な技術で手数かけて染めている梨園染の浴衣は商売をしていく上ではなかなか厳しいそうですが、梨園染じゃなくちゃダメという昔からのご贔屓さんも大勢いらっしゃるので、決して妥協はしたくないのだそうです。

 

最近は浴衣がちょっとしたブームになってきていて、デニム生地の浴衣があったり、レースがヒラヒラついていたりとびっくりするような着こなしをしている女の子がいたりしますが、それについてどう感じているのか伺ってみてご隠居の答えにびっくり!

「いいんじゃないですかねぇ。まずは和の文化に興味を持ってもらうことが大事なんです。好きになって長く着ていく内にだんだんと本物を着たいと思うようになるものですから。」

なるほど!さすがご隠居。広く長い視野を持っていらっしゃいますね。

招布

そうそう、神社などの手水舎に下がっている小さな手ぬぐい、何て言うかご存知ですか?あれは招布(まねぎ)といって、ご隠居が考案したものが広まったのだそうです。

今は神社だけでなく、お店の軒先にも下がっていたりしますよね!

節電中混みあってます

こんなのが下がっていたら、お店の中がちょっとくらい暑くても、混んでても許せちゃいますよね(笑)

一般のお宅でも使えそうなこんなモノもあるんですよ!

猛犬注意

戸田屋商店のカタログを見ているだけでも凄く楽しいです♪

http://www.rienzome.co.jp/catalog/pdf/tenugui_hc.pdf

 

浴衣・手ぬぐいの世界にはまっちゃいそうですよね!

 

 

「梨園 戸田屋商店」の商品は、全国の百貨店や和装小物のお店などで扱っているそうです。

この日本橋堀留町界隈ですと、「小伝馬町 創作きもの京裳」「コレド室町日本橋案内所」「人形町 ちどり屋」

特に「ちどり屋」さんには数多く揃っているそうです。戸田商店のHPのカタログを見て気に入ったものが「ちどり屋」さんになかった場合は、その日にすぐというのは難しいですが大体は取り寄せ出来るそうです。

遠方の方でしたら、あらかじめ「ちどり屋」さんに欲しいものがあるかどうか問い合わせておいて、それからお出かけになる方が良いかもしれませんね。

 

「梨園染 戸田屋商店」

日本橋堀留町2丁目1番11号

03-3661-9566(代表)

http://www.rienzome.co.jp/

※ただし、こちらでは販売は行っていませんのでご注意を!!

 

 

「人形町 ちどり屋」(TOCOMスクエアから歩いて7分)

日本橋人形町1-7-6 HSビル1階

TEL / FAX : 03-5284-8230

不定休 平日:11時~20時・土日祝・11時~19時

http://www.chidoriya.cc/

 

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TOCOMスクエアは、商品先物取引をこれから始めてみたいという方、ちょっとだけ興味があるという方にも気楽に立ち寄ってい頂けるスペース。

椙森神社の門前町として栄えた日本橋堀留町にあります。

堀留町はその名前の通り、運河の終点の地。江戸の昔から運河の水運を利用して船荷問屋が多く集まり賑わいを見せていました。

日本橋人形町エリアに立地し、金融街兜町にも近く、ビジネスマンや観光客で昼も夜も賑わいを見せている今注目のスポットです。

「TOCOMスクエアへ ようこそ!」ではTOCOMスクエアにお越し頂いた時にちょっと寄り道を楽しんで頂けるスポットや情報をご紹介いたします。(毎週金曜掲載)

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